アパート建築は、工場である程度建築部材を作る工業化工法が進んでいるため、工期が短いのが特徴です。
一般的には「階数プラス1ヶ月」といわれることも多く、2階建てだとたった3ヶ月で竣工することも少なくありません。
アパートの工期はイメージするよりも短い場合も多く、工事費の支払いタイミングが立て続けにやってくることになります。
そこでこの記事では、アパート建築の期間とその時々でやることについて解説します。
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1. アパートの建築期間の目安
建物の工期は、昔から階数が一つの指標とされてきました。
階数が高ければ、高いほど工期が長くなる傾向にあります。
1-1. ハウスメーカー・建築会社でアパートを建てる場合
アパートは、2階建てが主流であり、一部3階の物件があるといった感じです。
アパートの着工から竣工までの工期は、ハウスメーカーなどで建てる場合「階数プラス1ヶ月」と表現されることも多いですが、実際には4~5ヶ月というのが一般的になっています。
3ヶ月といってしまうと、お盆や正月を挟むとかなり厳しくなることや、近年は職人も確保しにくくなっているため、ハウスメーカー側も多少ゆとりをもって設定していることになります。
現代のアパート建築では、プレハブ工法(工業化工法)が主流です。
プレハブ(「prefabrication」の略)工法とは、建築物の一部又は全ての部材をあらかじめ工場で製作し、建築現場で建物として組み立てる建築工法のことを指します。
それに対して、大工さんが現場でコツコツ建物を組み立てていく工法が在来工法です。
在来工法は、主に注文住宅を建てる場合に採用されます。
アパートの工期が短い理由は、プレハブ工法を採用しているためです。
約1ヶ月程度は基礎工事を行っていますが、それが終わると、一気に建物が組みあがります。
在来工法のように大工さんが時間をかけて組み上げていくのとは異なり、建築部材を現場に搬入したら、躯体はすぐに組上がります。
その後、内装や外装の仕上げに関しての工事が数か月続きます。
アパートは躯体の立ち上がりが非常に早く、前後の基礎工事や仕上げ工事にほとんどの時間が割かれるというイメージです。
1-2. 竣工時を意識して、工期を調整する
工期で意識したい点は、竣工(工事が完了して、建物が出来上がること)時期になります。
アパートのような賃貸物件は2月末から3月中旬にかけて竣工するのがベストです。
日本は4月が入社や入学、異動等で最も賃貸需要が高まる時期となり、そのタイミングで新築物件となっていると、部屋が埋まりやすく、良い賃貸経営のスタートダッシュを切ることができます。
ベストな時期になんとか間に合いそうであれば、ハウスメーカーに頼んで竣工時期を調整してもらうようにしてください。
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2. 工事費の支払いタイミング
アパート建築の工事費は、1度ではなく何回かに分けて支払うことが多いです。
また、アパートは工期が短いことにより、工事費の支払いタイミングが立て続けにやってきます。
民法上、請負は完成したものに対して代金を支払うというのが原則です。
民法の原則からすると、工事費は全て竣工時に支払えば良いということになります。
しかしながら、請負工事会社は着工してから竣工まで材料費や職人への人件費を前払いで支払っています。
そのため、長い工事期間を有する建築工事の請負では、竣工時に全額の支払いとすると、請負工事会社の資金負担が極端に重くなるため、商習慣として一部の代金を完成前に受領することになっています。
工事費をいつどのように支払うのかというのは、支払い条件と呼ばれます。
民法の原則とは異なる支払い条件は、当事者間で決めることが基本です。
支払条件は、法人が発注する大型オフィスビルのような工期が長く大規模な建物では、着工時10%、上棟時10%、竣工時80%のような民法の原則に近い支払条件の商習慣も残っています。
一方で、個人が発注する注文住宅のようなある程度の工期があり小規模な建物では、着工時30%、中間時30%、竣工時40%のような支払条件もあります。
支払条件は、工期の短い物件ほど、前半に支払う金額が大きくなり、民法の原則から離れた商習慣の取引が多いです。
アパートの場合には、工期が短く、2ヶ月のような極端に短い工期もあります。
工期が極端に短いアパートでは、着工時よりも前の契約時に一部の支払いが求められることもあります。
例えば、契約時、着工時、竣工時にそれぞれ3分の1ずつの支払いを要求してくる会社や、契約時に5%程度、着工時に60%、竣工時に35%程度とするような会社もあります。
いずれにしても着工時までに過半の金額を支払うことになるため、建物オーナーとしては早い段階で資金調達する必要があるのです。
銀行によっては、竣工前に分割融資を実行してくれるところもありますが、分割融資をしてくれない銀行は、別途、つなぎ融資を利用する必要があります。
つなぎ融資とは、建物竣工まで一時的な資金繰りのために「つなぎ」で借りることのできる融資です。
工期の短いアパート建築においては、支払い条件を早めに確認するようにしてください。
3.アパート建築計画は「プラン請求で比較検討」がカギ
アパートには木造建築のほかに鉄骨造や鉄筋コンクリート造があり、それぞれ工期も建築費も違ってきます。それぞれに良さが異なるため、土地に合った構造を選ぶ必要があります。
また、工期短縮の決め手となるプレハブ工法は、多くの大手ハウスメーカーが採用する工法です。工事期間の確認はもちろん、各メーカーの強みをしっかり比較検討した上で、建築計画をしっかり立てることをおススメします。
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具体的な工期や支払い条件も教えてもらえるので、資金調達に向けた計画も立てやすくなります。
資金調達面でもハウスメーカーは頼りにできます。大手では各メーカーと銀行が提携していることが多く、そうした相談もプラン請求では可能です。
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4. 着工から竣工までに行うこと
着工以降は、建物オーナーは基本的にハウスメーカーにお任せするスタンスで大丈夫です。
建物オーナーのメインの仕事はハウスメーカーの決定までですので、ここからは気楽に構えていただいてかまいません。
ただ、少しだけ発注者の役割として、やったほうが良い仕事はあります。
そこで、この章では着工から竣工までに建物オーナーが行うことについて解説します。
4-1. 近隣挨拶
着工前には近隣挨拶を行います。
近隣挨拶は義務ではありませんが、工事中は騒音や振動で近隣に迷惑をかけるため、できれば建物オーナーが自らあいさつに回ることをおススメします。
1人で回ることに気が引ける場合には、現場担当者(工事長)とともに回り、簡単な工程表を持参して工程説明すると良いでしょう。
4-2. 地鎮祭
工事は、地鎮祭を持って着工します。
地鎮祭を行う場合には、建物オーナーは鍬入れの儀(くわいれのぎ)と呼ばれる儀式を行います。
地鎮祭では奉献酒と呼ばれるお酒を準備しておきます。
奉献酒は5,000円程度です。
地鎮祭も義務ではないので、ハウスメーカー側から行わない旨の申出があれば行わないことになります。
式典は、着工時の地鎮祭は「お願いします」という意味合いがあるため、ハウスメーカーの費用負担で行います。
それに対して、竣工時の竣工式は「ありがとうございました」という意味合いがあるため、建物オーナーの費用負担で行います。
竣工式は、オフィスビルのような相当大きな建物でない限り行いませんので、アパートでは竣工式は行わないのが通常です。
地鎮祭は神官への謝礼等の費用もかかるため、コスト圧縮の観点から、ハウスメーカーが地鎮祭を行わない場合もあります。
4-3. 現場の視察
着工したら、定期的に現場の視察に行くことをおススメします。
現場視察は、事前に工事長へ行く日を連絡し、説明を聞くことを行います。
ペースとしては月に1回程度で十分です。
特に、躯体が立ち上がり、仕上げ工事の段階に入ったら、現場をしっかりチェックするようにしてください。
稀にですが、打合せ時に取り決めた内容と違ったものが取り付けられていることなどがありますので、眺めるだけではなく、しっかりと確認することが重要です。
例えば、キッチンとリビングの間の扉を、縦型のガラススリットが入ったものを選んだのに、ガラススリット無しの扉が付けられているなど、細かいミスがたまにあります。
もし違ったものが取り付けられていたら、至急変更するように指示するようにしてください。
また、工事が真夏に行われている場合、現場にペットボトルの冷たい飲み物を差し入れするなどをおススメします。
感じの良いオーナーさんだと現場の人たちも頑張ってくれますので、良い建物を建ててくれます。
現場の人たちをねぎらうことも、建物オーナーの大切な仕事の一つです。
4-4. 追加工事の判断
着工して現場が始まると、設計時には気付かなかったものが見えてくることがあります。
例えば、隣地との境でフェンスを作らない計画としていたものの、やっぱりフェンスがあったほうが良いかもしれない等、着工してから途中で気付くことはゼロではありません。
もし、必要な追加工事が出た場合、工事期間中に追加対応することをおススメします。
工事期間中は、工事長や職人が配置されているため、竣工後に追加工事を行うよりも安く工事を行うことが可能です。
アパートは建築期間が短いため、追加工事の必要性が出た場合、すぐに判断する必要があります。
追加工事は、定期的に現場の視察に行き、工事長と十分なコミュニケーションを取っておくと早期に発見しやすいです。
4-5. 住居表示の取得
建物の入口が決まったら、住居表示の取得が可能です。
住居表示は郵便物を届けるための番号で、市区町村が指定しています。
住居表示は、建物の入口の方向によって既に枝番が割り振られており、原則として入口が確定すると住居表示も決まります。
住居表示は、本来は建物オーナーが取得すべきものですが、ハウスメーカーに言えば、親切な営業担当者なら取ってきてくれることもあります。
住居表示を取ると、住所が記載された青いプレートが渡されます。
建物オーナーとしては、その青いプレートをどこに貼るかを決めることが必要です。
青いプレートは、工事長に渡して、竣工までに貼ってもらうことを依頼します。
工事長はたくさん現場を経験していますので、だいたいどの辺に貼っておけば郵便局の担当者が発見できるかを知っています。
どこに貼るかは工事長に1~2箇所提案してもらい、その中から選ぶのが無難です。
4-6. 竣工検査・引渡
建物が竣工したら、オーナーとしての竣工検査を行い、問題がなければ引渡を受けます。
建物竣工時には、ハウスメーカーは、役所または指定確認検査機関により設計図通りに建物がきちんと建っているかどうかの公的な検査を必ず受けます。
この検査に合格すると、合法な建物であることを証する検査済証を受領することができます。
建物オーナーが行う検査は、検査済証をもらうための公的な検査とは別の観点で行います。
具体的には、「依頼したものが取り付けられているか」、「使いにくくないか」等の観点からチェックを行うようにしてください。
例えば、「扉がやたらと重くないか」とか、「シャワーや水道の水圧は適正か」など、実際に建具や蛇口を使ってみて使用感を確認します。
また、キッチンの戸棚やクローゼット等の開き戸がある場合、涙目と呼ばれる透明な戸当たりゴムがきちんとついているか確認することも必要です。
涙目は、開き戸が開いた先に、コツンと壁に当たって傷が生じるのを防ぐ役割があります。
発注内容との整合性や、設備や建具の使用感は、公的な検査ではチェックされません。
オーナーとしての竣工検査は最後の砦ですので、しっかり検査するようにしてください。
また、竣工時には各種設備の取り扱い説明も受けます。
取り扱い説明ではたくさんのことを一気に説明されるため、ほとんど頭に残らないことも多いです。
重要なのは、その場での理解よりも、取り扱い説明で受け取る説明書一式を、きちんと保管しておくことになります。
引渡時には取り扱い説明書や検査済証など、複数の重要書類を受け取ります。
重要書類は紛失しないように、きちんと保管しておくようにしてください。
まとめ
いかがでしたか。
アパート建築にかかる期間と支払いのタイミング、その間にオーナーがやることについて解説してきました。
「階数プラス1ヶ月」と言われることも多いですが、実際にはアパート建築には4~5ヶ月かかることが多いです。
工期の短いアパート建築の場合、契約時と着工時の時点で半分以上の支払が必要な支払い条件のものもあります。
詳しいアパート建築の工期や支払い条件を知るには、「HOME4U 土地活用」のプラン請求サービスをご利用ください。
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この記事の執筆者
竹内 英二
不動産鑑定士事務所および宅地建物取引業者である(株)グロープロフィットの代表取締役を務める。不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、不動産コンサルティングマスター(相続対策専門士)、中小企業診断士。
(株)グロープロフィット
理想のアパート建築を実現させるには、構造/工法/間取りなどの設計部分はもちろん、 建築費や収支計画をまとめた建築プランを複数の企業に依頼し、各社の提案を比較して、 長期安定アパート経営につながる「収益最大化」プランを見つけることが大切です!
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